
世界的に大々的なシェアを誇るawsは、Amazonが提供するウェブサービスです。個人・法人を問わず、多様なサービスやアプリケーションがaws上で開発・実行されています。awsを使用するうえで便利なのが、プロセス監視をしてくれるAmazon CloudWatchの存在です。
本記事では、awsの利用でなぜプロセス監視が必要なのか、メリットや料金もあわせて紹介します。
システムの動きを監視する必要性
サーバー上でデータベースやアプリケーションなどのシステムがどのように動いているかを監視するのが、プロセス監視の役割です。見ているだけでなく、異常を検知したら知らせるサービスもあります。管理しているシステムが大規模になればなるほど、人が常に監視して異常を見つけるのは困難です。
サーバーが正常に動いてさえいれば問題ないだろうという考えも、十分ではありません。サーバーで実行されているプロセスに異常があり、システム障害につながる恐れもあるためです。プロセス監視を設定してシステムの動きをチェックさせておけば、障害の発生をいち早く検知し、さらになぜ障害が起きたのか原因を追究することもできるため、プロセス監視の導入はシステムを正常に作動させ続けるカギといえるでしょう。
人的負担もシステム関連の機器にかかる負担も軽減してくれる
プロセス監視を導入すると、監視対象のツールにかかる負担が軽くなります。ツールにかかる負担が重くなり、障害発生時に原因を追究しにくくなるようでは、再び同様の障害に見舞われるリスクを負いかねません。長引く障害により、ビジネスの損失につながるリスクもあり得ます。
とはいえ、人力ですべてのプロセスを監視するのは大変です。場合によっては無理ともいえる作業で、穴が開いたところから障害を招いてしまう可能性もあります。そこで普及し始めているのが、プロセス監視ツールです。システムの稼働状況を常時把握し、異常を見つけたら通知してくれるため、管理者がおこなう作業は受け取った通知に対応すればよいだけ。
システムの稼働過程を後から追うこともできるため、問題の原因追究もしやすくなります。システム関連にかかる負担が軽減されるため、コスト削減にもつながります。
awsのプロセス監視にはAmazon CloudWatchが最適な理由

Amazonウェブサービスが提供するサービスに、Amazon CloudWatchがあります。Awsとの親和性の高さから、Amazonウェブサービスを利用している場合に最適なサービスです。各種サービスの仕様を変更するときにも対応が簡単なうえ、awsのプロセス監視までしてくれます。
プロセス監視の必要性について解説したように、awsを利用するうえでもプロセス監視は重要です。Amazon CloudWatchを導入しておくと、aws活用が快適になります。プロセス監視ツールは、Amazon CloudWatch以外にも様々なサービスが世に出ています。
Amazon CloudWatchがawsのプロセス監視に最適なのは、新たにソフトウェアなどをインストールしなくても済むところ。設定だけで使い始めることができるため、導入が楽です。ただし、aws以外のシステムも一元監視したいという場合、Amazon CloudWatchのみでの対応は難しくなります。
プロセス監視ツールを使い分けるのは手間がかかるため、ウェブサービスまるごとawsにするなどの検討もしてみるとよいでしょう。
合わせて読む:awsの監視サービスAmazon CloudWatch(クラウドウォッチ)でメール通知を設定するには?
awsのプロセス監視に適したAmazon CloudWatchのメリット
awsのプロセス監視にAmazon CloudWatchが適しているメリットとして、メトリクスの収集・追跡があります。プロセス監視によるパフォーマンスデータを把握できれば、稼働状況が一目瞭然。障害発生時にも、データから原因を追いやすくなります。
独自のカスタムメイドも可能なAmazon CloudWatchでは、ログを分析して将来の利益先取りにつなげることもできるのがメリットです。Amazon CloudWatchのメトリクスデータは、15ヶ月間保存できます。
年間を通しての分析はもちろん、1つ前のシーズンについての比較もしやすくなり、より高度な分析が可能です。システムの稼働状況は、リアルタイムで入手可能。障害の予防対策として、起こり得る障害のデータを検証するにも有効です。
メトリクスの他にも、リソースやアプリケーション、サービスのログなどを統合管理できるのもAmazon CloudWatchのメリットの一つ。システムの稼働状況を個別にモニタリングしなくて済むため、人的負担が軽くなります。
awsのプロセス監視にかかる料金
Amazon CloudWatchを利用する費用は、重量課金制です。初期費用や毎月の固定費はかからないため、無駄なくサービスを利用できます。利用料は主に、5つの要素に分けて計算されます。無料枠が設定されている要素もあり、ひとまず無料の範囲でawsのプロセス監視をしてみることも可能です。
メトリクスの無料範囲は、5分間隔での基本モニタリングや1分間隔での詳細モニタリング10個まで。有料になると、メトリクスの量に応じて使用料が請求されます。ダッシュボードの無料範囲は3個まで。1個のダッシュボードにつき、毎月最大50個のメトリクスに対応可能です。
ダッシュボードの追加に応じて、利用料が請求されます。メールなどで稼働状況について知らせてくれるアラームは、10件までが無料です。追加1アラームごとに利用料が請求されますが、無料範囲では高機能アラームに対応していません。
5GBデータまで無料で使えるログは、EC2で設定したデータ転送量に準じて使用料が請求されます。イベントはカスタムイベント以外のすべてが無料範囲ですが、100万件を超えると使用料がかかる点に注意です。
プロセス監視とサービス監視との違いにも注意
HTTP、DNS、POPといったバックグラウンドでの実行プログラムも、監視が必要です。こちらはサービス監視と呼ばれ、プロセス監視とは区別されています。働きや目的はプロセス監視と同様ですが、監視の対象はサービスです。
awsでは、Amazon CloudWatchがプロセス監視もサービス監視も担当してくれます。プロセス監視とサービス監視をどこのサービスに依頼しようと悩む必要がなく、サービスの利用状況も一元管理しやすいのがメリットです。
awsを利用しているなら、Amazon CloudWatchの導入も一度は検討してみる価値があります。新しいサービスの導入には迷うところもあるかもしれませんが、難しく考えず無料の範囲から試してみるのも一案です。
awsのプロセス監視は無料でお試し可能
awsのプロセス監視に有効なAmazon CloudWatchは、主要な機能を無料でお試しできるのが便利です。無料で利用できる範囲は限られているものの、どのようなサービスかを知るには無料範囲でも十分。実際に活用してみると、今後のビジネスの方向性も開けてくる可能性があります。大事なシステムのプロセス監視に、awsのサービスを試してみませんか?